NURSING CARE TOPICS

介護分野

介護用品の選定

防水シーツの選びかた

介護用防水シーツとは

介護用防水シーツは、主に失禁などによって布団やマットレスが汚れることを防ぐ目的で使用される防水機能や撥水機能を備えたシーツです。
オムツをしている方や失禁の可能性がある方の就寝時に敷布団やマットレスをカバーすることで、布団やマットレスが直接汚れず、介護する方の負担を軽減することができます。介護用防水シーツには大きく分けて3種類の形状タイプと2種類の機能タイプがありますので、介護される方の状態に合わせて選ぶことができます。

シーツ選びのポイント その1「形状」

◎部分タイプ

横に長い形状で腰部分をカバーします。布団やマットレスに対し直角に置き、端を巻き込んで使用します。

【こんな方におすすめ】
失禁の少ない方や、オムツとの併用での横モレ対策、ベッド上での動きの少ない方におすすめです。
頭と足にシーツがあたらないので蒸れが軽減されます。

◎全身(前面)タイプ

布団やマットレスの前面すべてをカバーします。裏面の四つ角にゴムがついていて、布団やマットレスの角に引っかけて固定するものが一般的です。

【こんな方におすすめ】
防水範囲が広く安心してご利用いただけますので、ベッド上での動きが激しい方にはおすすめです。
シーツのしわが蓐瘡(じょくそう)の原因になる事もありますので、四隅にゴムの付いたズレにくいものを選ぶとよいでしょう。全身をカバーするため、部分タイプに比べて通気性は劣ります。

◎全面(ボックス)タイプ

コの字になっているタイプや袋状のタイプがあり、布団やマットレスの前面と側面をカバーします。袋状のタイプは裏面までカバーできます。

【こんな方におすすめ】
レンタルベッドのご使用などには、側面までカバーしてマットレスの汚れを防ぎますのでおすすめです。

シーツ選びのポイント その2「機能」

防水シーツの機能には、素材によって防水タイプと撥水タイプがあります。

◎防水タイプ

シーツの裏面にポリウレタンフィルムなどの防水加工が施されており、表面が吸収した水分を裏面でブロックして布団やマットレスに水分が通りません。

【こんな方におすすめ】
防水タイプは、撥水タイプに比べ通気性に劣りますが、裏通りしないので布団やマットレスを汚す心配が軽減されます。表面がパイル地(タオル地)のタイプは肌触りがやさしく、在宅でのご利用に向いています。また、デニム地のタイプは耐久性に優れ、施設でのご利用におすすめです。

※防水シーツは製品によって耐熱温度が異なります。家庭用乾燥機をご利用される場合、耐熱温度80〜90℃以上の物を推奨していますが、最近ではかなり高温設定が可能なものもありますので、ご使用前に防水シーツの耐熱温度と乾燥機の温度設定をご確認ください。

◎撥水タイプ

ポリエステルなどの素材に撥水の加工を施しています。
裏面に加工がないため、通気性に優れていますが圧力によって水分が浸透してしまう事があります。

【こんな方におすすめ】
撥水タイプは、防水タイプより通気性に優れているので蒸れが軽減できます。しかし、圧力による浸透がありますので失禁量の多い方には注意が必要です。